1感染症はコロナ以外にも
身近にたくさんある
現在は新型コロナウイルス感染症の動静が注目されていますが、実はそれ以外にも、身近には多種多様なウイルス・細菌によって起こる感染症が存在します。毎年、流行時期に注意喚起がなされる風邪・インフルエンザ、ノロウイルス、夏は食中毒や蚊が媒介する感染症もあります。歯科で言えば虫歯や歯周病も、細菌による感染症の一つです。近年の研究で、歯周病菌とあらゆる全身疾患が関連していることがわかってきましたので、健康長寿のためには歯周病をしっかりコントロールすることが重要です。
それぞれできる対策はありますが、生活の中では、特定のウイルスや細菌を気にするよりも、全てに共通してできるスタンダードな対応をきちんと行う、つまり、生活習慣全体を整えることが大切だと思います。
新型コロナウイルス感染症を恐れるあまり、薬が切れているのに必要な受診ができず、持病が知らないうちに悪化するというケースも見受けられます。感染予防対策と日常の健康をどのように維持していくかは、バランスをとって選択していかなくてはなりません。過去の歴史から大きな害を及ぼすことがわかっている感染症については知識を持って向き合うべきですが、特に新しいウイルスに関しては、「まだわかっていない」「今後どんどん情報が変わっていく」ということを認識しておき、手洗い・手指消毒など、これだけは押さえておくべきという基本的な対策をきちんと続けるということに尽きるのではないでしょうか。
医学的情報も日々更新され、良いと言われていたことが変化することもありますので、100%これで良いということではないのだということも柔軟に受け止めていただければと思います。